LOGIN《side フリーダム》
オレの名前はフリーダム。
学園都市で自由同盟っていうイカしたチームをまとめてる。
オレたちは束縛が大っ嫌いだ! ってなワケで、今日も好き勝手やらせてもらってるぜ!
「おいおい、見ろよ。これがオレの相棒、ラドン様だ!」
オレがドンッと肩を叩いたのは、ラドン――いや、ラドン様って呼ばねえと怒るドラゴンだ。
でっけえドラゴンのくせに、乗り心地は最高なんだぜ! こいつに乗ってるだけで、風がオレを呼んでる気がするってもんだ。
「ラドン様、今日も最っ高だなぁ! オレたち自由同盟が、このフィールドで一番目立つ存在だって証明してやろうぜ!」
周りにいる仲間たちが、ゲラゲラ笑いながら頷く。こいつら全員バカだけど、絆だけはマジで強え。なんせ、オレたちは「仲間命」の同盟だからな。
「おい、リキヤ! 酒持ってこい! 決起集会だ。ラドン様も喉が渇いてるっつってるから、お前たちのドラゴンにも飲ませてやれよ! エネルギー注入ってな!」
「ラドンが咆哮を上げ、フリーダムがその背に立つ。 その手には巨大な槍が握られ、威圧的な視線が私を射抜いていた。自由同盟のメンバーたちは周囲に散らばり、この決闘を固唾を呑んで見守っている。「ラドン様とオレが相手だ。これで勝てると思ったら大間違いだぜ!」 フリーダムが笑いながら槍を振り上げた。その姿には、自信と誇りが滲んでいる。「うん、いいね。やっぱり竜騎士ってかっこいいや。ファンタジーって感じがして楽しいね。やっぱり、こういうのってワクワクするんだよね。さて、どちらにも挨拶をさせてもらうよ」 私は静かに、その辺で拾ってきた木の棒を構え、ラドンの動きを見据えた。 ラドンが太い足で地面を蹴り、戦車が向かってくるような迫力で突進してくる。その巨体が影を作り出し、私たちの周囲を覆い隠すような錯覚を与える。「ラドン! やっちまえ!」 フリーダムの指示で、ラドンがその鋭い爪を振り下ろしてきた。一撃が地面を揺るがし、砂煙が立ち上る。「ふむ、迫力があるね。でも、君たちのリズムは単調すぎるよ」 私は軽やかに動き、爪の一撃をかわす。その間に木の棒を振り、ラドンの前足に軽い傷をつけた。「ぐおおおおお!」 ラドンが痛みを訴えるように叫ぶ。その隙を見逃さず、私は一気に距離を詰める。「フリーダム、君もそろそろ動くべきじゃないかな?」 私は微笑みながら、彼に声をかける。「クソッ!? ラドン様の動きを余裕で躱しやがって! 調子に乗るなよ!! ラドン様の動きにオレの攻撃が加わることで、オレたちは完成するんだ!」 フリーダムがラドンの背から飛び降り、地面に着地する。槍を構え、私に向かって突撃してきた。 その槍を躱していると、ラドンが背後から巨大な尻尾を振って攻撃を仕掛けてきた。「力で証明するってのは、こういうことだろうが!」 フリーダムが槍を振り回し、猛然と襲いかかる。その動きに合わせて、ラドンが荒々しく尻尾や爪を振るう。 それらの一撃一撃が重い。人とドラゴンが共闘
二日目の朝を迎えた。気持ちのいい朝だ。青空が広がっていて、森の中は静かでいい。魔物の襲撃もなく、穏やかな一日を迎えられた。 お酒を常備するのを忘れたのが悔やまれる。 だが、一週間、もしくはそれより早く決着がつくかもしれないなら、その期間だけでも禁酒としよう。 さて、人数は最も多く、陣地も二倍に増えた。 そして、落とし所は昨日のうちに話し合った。 このままゆるりと待っているだけでも良さそうに思えるが、それではつまらない。「ゲームを運営だけが動かすなんて、つまらないことはしないよね。僕は遊びが好きで、適当にこの世界を謳歌すると決めたんだ」 自分の死が待っているとしても、その時まで楽しく過ごして満足したい。 運営側から、クラウン・バトルロイヤルの二日目の説明が届いた。『参加者各位、これより特別ルールを発動します。代表者戦を実施します。各チームの代表者を選出し、中央エリアにて戦闘を行ってください。勝者は、敗北した代表者が属するチームのメンバーを配下として獲得します』 この発表により、中央エリアに進むための動きが活発化する。「代表者戦か……面白いけど、参加する必要はないよね。バクザン、平民同盟の中から一人を選んで参加させてあげて」「いいんですか?」「ああ、勝つ必要はないからね」「分かりました!」 ノクスが眉をひそめる。「いいんですか? 俺が出ても」「いいんだよ。ただの余興だからね。平民同盟の子に注目を集めさせてあげよう」 ノクスの肩を叩いて、今回は出番がないと伝える。「僕たちが中央に向かって戦うなら、他のチームの注目を集めるだけだよ。みんなが殴り合いを始めている間に、僕たちは別のことをする」「別のこと?」 そう言って、私は地図を広げ、指で自由同盟の陣地を示した。「自由同盟だな。フライの兄貴、いよいよ乗り込むのか? 初日は随分と暴れていたみたいだぜ」 バクザンが嬉しそうに拳を鳴らす。
《side フライ・エルトール》 奇襲作戦は成功だね。初日から「ローズガーデン、ここにあり」と、力を示すことはできた。 だが、所詮は最弱の平民同盟を倒しただけと思われるだろう。 平民同盟を率いていたリーダー、セレナーデさんは、三つ編みにメガネをかけた委員長タイプの女性だった。 彼女の采配に無駄がなかったからこそ、奇襲は上手くいった。 平民同盟の陣地を手に入れると同時に、失格になった者以外は、新たな仲間として私たちの陣営に迎え入れることとなった。 これにより、私たちは元々の森に加え、岩場という地形的にも優位な拠点を手に入れることができた。 ただ、少人数で領地を管理することは、あまり得策ではない。 そんなことを考えながら、私は彼らを一つにするための言葉を紡ぐべく、皆を森の広場に集めた。「よく集まってくれた。新たな仲間たちもよろしく頼む。指揮官を務めるフライ・エルトールだ。今後は私の指示に従ってもらうことになる」 私は視線を巡らせながら、柔らかな口調で話し始めた。集まった人々は、元々の仲間と、今回仲間に加わった平民同盟のメンバーたちが入り混じっている。「今後は仲間として協力してもらうつもりだ。ローズガーデンチームは女性が多く、調査や裏方などを務める者も多いため、君たちのような戦える人材には大いに期待している!」 平民同盟のメンバーたちは、まだ少し緊張した様子だったが、期待していると声をかければ、嬉しそうに頬を緩める。「そして、ここにいる皆に伝えたい。僕たちはもう、敵同士ではない。一つの目標を共有する仲間だ。だからこそ、これからの戦いに協力して挑んでほしい。初日を終えて、明日からの戦いに備えよう」 その言葉に、元々の仲間たちの中から賛同の声が上がる。ジュリアが一歩前に出て、モフモフの耳をピンと立てながら言った。「私もそう思うのです! 一緒に戦う仲間が増えるのは嬉しいことなのです!」 ジュリアの明るい声が、場の雰囲気を少しだけ和らげたようだった。「フライの兄貴、あんたについていくぜ!」
《side アクアリス・ネプチューナ》 湖の青い水面が朝日を受けて輝き、静かに波を揺らしていた。 湖の周辺には川がいくつも流れ込み、湿度の高い空気が広がっている。この場所は、ブルー・シーの本拠地として理想的な環境ね。「ここが私たちの拠点……悪くないわ」 水が豊富な場所で戦うことで、自分たちの特性を最大限に活かせる。特に、川の流れを利用して敵の動きを制御し、戦局を有利に進めることができるため、我々にとって戦術を展開しやすい。「アクアリス様、全員、配置につきました」 私の側近である戦士が報告に来る。私はゆっくりと頷き、彼らに向き直る。「ありがとう。それじゃあ、作戦を確認しましょう。川の流れを使って敵を誘い込み、分断していくわ。陸に出る場合も、周囲の水源を絶対に見失わないで。ただ、こちらから積極的に動くのではなく、誘い込みなさい」「了解しました!」 仲間たちは力強く頷き、戦場へ向けて動き出す。 彼らの装備は水中戦を前提にしており、私が指揮を執れば、その力を十分に発揮できる。「それにしても……クラウン・バトルロイヤルね」 私は湖の向こうを眺めながら、この戦いには多種多様な思惑が交錯していると感じていた。国からの要請がなければ、参加したくなどなかった。「決着がつくときには、誰か一人の英雄じゃない。手を取り合って、自然と共に生きる道を選びたいものね」 人間や獣人、その他の種族とどのように共存するべきか。それを探るために、私はこの戦いに挑んでいる。「アクアリス様、北の川岸に魔物の気配があります!」 仲間の報告を聞き、私は静かに息を整える。「分かったわ。全員、持ち場を守りつつ慎重に動いて。彼らの動きをよく観察して」 私の指示に従い、部下たちは速やかに配置についた。水の流れを利用した防御と攻撃の準備が整い、私たちのチームは一丸となって敵を迎え撃つ構えを見せた。 ♢《side エスカルーデ》 洞窟の
《side フリーダム》 オレの名前はフリーダム。 学園都市で自由同盟っていうイカしたチームをまとめてる。 オレたちは束縛が大っ嫌いだ! ってなワケで、今日も好き勝手やらせてもらってるぜ!「おいおい、見ろよ。これがオレの相棒、ラドン様だ!」 オレがドンッと肩を叩いたのは、ラドン――いや、ラドン様って呼ばねえと怒るドラゴンだ。 でっけえドラゴンのくせに、乗り心地は最高なんだぜ! こいつに乗ってるだけで、風がオレを呼んでる気がするってもんだ。「ラドン様、今日も最っ高だなぁ! オレたち自由同盟が、このフィールドで一番目立つ存在だって証明してやろうぜ!」 周りにいる仲間たちが、ゲラゲラ笑いながら頷く。こいつら全員バカだけど、絆だけはマジで強え。なんせ、オレたちは「仲間命」の同盟だからな。「おい、リキヤ! 酒持ってこい! 決起集会だ。ラドン様も喉が渇いてるっつってるから、お前たちのドラゴンにも飲ませてやれよ! エネルギー注入ってな!」「お、おう! 待ってろ、フリーダム兄貴! こいつは新しく仕入れた魔物酒だぜ! ラドン様の喉を潤すにゃ、こいつしかねぇ!」 リキヤが持ってきた樽酒をドバドバ注いでやる。ラドン様は大きな口を開けて、ガバガバと樽ごと飲み干した。その姿に、オレたちは大爆笑だ。 それぞれのドラゴンに酒を注いで、愛情も注ぐ。 オレたち自由同盟は竜騎士っつう、イカした仕事を目指しているからな。相棒は大事にしねぇとな。「やっぱ、ラドン様は飲む量も豪快だよなぁ! んで、ほら見ろ、ラドン様。酒が入ったら気合い入ってきただろ?」 ラドン様は鼻息をブォオオオォッと吹き出し、近くの木を吹っ飛ばす。その勢いに、オレたちはさらに盛り上がる。「ヒュー! 最高だぜ!」「ラドン様がいれば、どんな敵も薙ぎ倒せるっての!」「なぁ、兄貴! クラウン・バトルロイヤルって、何したら勝ちなんだっけ?」「そんなもん簡単だろ! 目の前の奴らをぜーんぶぶっ飛ばして、オレらがこのフィールドの王様になるだけだ! それに、オレらは最
《side ブライド・スレイヤー・ハーケンス》 与えられた小山を利用して築いた簡易拠点の中央に立ち、我は広げられた地図を見下ろしていた。 眼下に広がる湿地帯と草原。その向こうには岩場や湖、そして森が続いている。 これら全てが敵の陣地として使われている。 運営からの通達によって新たな動きが促され、魔物が出現した。「ブライド様、次の指示をお願いします」 アイクは、今すぐにでも飛び出していきそうな勢いで問いかけてきた。その瞳には忠誠と同時に、この戦場への高揚感が宿っている。「アイク、エドガーが連れてきたゴーレムの視察をしてこい。どの程度使えるのか知りたい」「かしこまりました」「湿地帯のアイスの動きを調べられる奴も派遣しろ」「はっ!」 この戦いにおいて警戒すべき相手は、アイスとフライの二人だ。 それ以外の有象無象などどうでもいい。歯向かうならば倒すまでだ。「アイスが魔物の討伐を行っている間に奇襲できるなら、弓を使える者で奇襲を仕掛けよ。倒せなくても構わない」「なるほど、こちらはゴーレムで攻撃をして、人員はそちらに回すのですね」「そうだ」「かしこまりました」 アイクは鋭い笑みを浮かべて頷いた。「ブライド様、このエドガー、魔物の討伐を喜んで引き受けます!」「ああ、頼むぞ」 今回は、それぞれに与えられた役割がある。エドガーには、傀儡師やテイマーと呼ばれる魔物を使役する役割が与えられている。 自分で戦うことはできないが、ゴーレムに指示を出して戦う特殊な役割であるため、起用してどれだけ使えるのか性能を確認しておきたい。 これは未来に向けた投資だ。「ゴルドフェングが草原からどちらに向かうのかを探るため、偵察も送れ。隣接する二つの派閥には特別に注意を払え。奴は単純だが、奴と兵士たちの力量を考えれば、衝突すると厄介だ。周囲の動きを常に把握しておけ」 我は手元の地図を見つめながら、自らの陣営の動きを整理する。「一番離れた